『DIME』『美的』共催でウェビナー開催! 「美-nnovation」─ 消費者目線のビューティ・テックとは

2024/09/09

2024年1月、ラスベガスで開催された「CES2024」では、美容分野でテクノロジーやビッグデータを活用した数々の商品、サービスが発表されました。今、美容業界とテクノロジー業界がより密接に繋がろうとしています。そこで、長年最新トレンドやテクノロジーを追いかけてきた『DIME』と美容メディア『美的』の共催で、最新「ビューティ・テック」のトレンドや動向を解説・紹介するウェビナーを開催。

ゲストに、資生堂インタラクティブビューティー株式会社 DX本部 オムニエクスペリエンス推進部 テクノロジーコンテンツグループ グループマネージャーの吉川拓伸氏、パナソニック株式会社 ビューティ・パーソナルケア事業部 国内マーケティング総括の杉田邦和氏をお招きし、モデレーターとして、ビューティ商品のマーケティングや広報施策に精通したヒルボックス株式会社の岡康之氏を迎えて、 『DIME』石﨑寛明編集長、『美的.com』小林由佳編集長の4名が登壇。

「美-nnovation(ビノベーション)」とは「美」のイノベーションの造語で、「ビューティ・テック」を中心に、美容業界全体で起きている大きな変化を「デジタル」「テクノロジー」「社会や生活者・消費者の変化」といった視点から解説、ディスカッションを進めました。また、『DIME』『美的』で進めている「美-nnovation」をテーマとした新企画、アワードについてもご紹介。「ビューティ・テック」の知見をアップデートする内容となったウェビナーの概要をお伝えします。

資生堂インタラクティブビューティー、パナソニックのご担当者様とともに、美容業界で起きている大きな変化を「デジタル」「テクノロジー」「社会や生活者・消費者の変化」といった視点からトークセッション

近年どんどん加速しているテクノロジーの美容分野への浸透

小林 『美的』は今3つ大きな取り組みを掲げてブランド運営をしております。一つはリアルイベント。もう一つが読者マーケティングで、今年「美的Chat」というコミュニティメディアのプロジェクトを立ち上げたんですが、ターゲティングメディアとしてもいろいろな読者活用、ビジネス活用ができると思っています。そしてもう一つ、昨今は男性の美容や美容の低年齢化も進んでおりますので、年代や性別を超えて美容を楽しんでもらうプロジェクトを推進しています。『DIME』とのコラボ企画『美的HEN』、『ちゃお』とのコラボ『ちゃお美的』。また、美的のお姉さん世代の45歳以上をターゲットにした『美的GRAND』も6年前から運営しています。

『美的HEN』は2023年にジェンダーを問わず、美容に関心がある人たちに向けたWEBサイトとしてローンチしまして、いろんなブランドさんからメンズを取り込みたいとご相談いただいています。「メンズ美的クラブ」という男性版のコミュニティも作っているんですが、メンバーと話すと男性の美容の盛り上がりをすごく感じますね。

石﨑 『DIME』はビジネスパーソン向けのトレンドメディアとして、創刊から一貫してトレンドやヒット商品の深掘りを心掛け、毎年「DIMEトレンド大賞」の表彰も行っています。そうした取材を通して得てきた知見や編集力を、また別の形でビジネスパーソンの皆さんに提供できないか、そして企業の皆さんと一緒に活用していきたいということで、今年の1月からビジネスカンファレンスとして「DIME Business Trend Summit」というイベントを開催したり、レンタル編集部という企業さんの企画立案やPRをサポートするプロジェクトを進めたりしています。

岡氏 テクノロジーは今、美容業界をもどんどん変えていると感じますが、石﨑さんや小林さんの目から見て、ビューティ・テックはどんなふうになってきていると思いますか。

石﨑 最近はビューティ・テックに限らず、いろんなところにテックが入り込み、それが業界を変えていくような動きが加速していると思います。その中で顕著なのがCESのようなイベントです。元々家電の見本市だったんですが、数年前から美容系の企業さんが参入してきて、特に昨年、美容メーカーのロレアルさんが基調講演を担ったことが大きかったと思います。美容業界もテクノロジー企業との結びつきや、そこへのプレゼンスを発揮することが重要になってきているのかなと。

あと、スマホの普及も非常に大きいと思っています。データが取れたり、そこにAIがのっかって画像認識の精度が上がったり。スマホを使ったサービスや3Dプリンターを使ったフェイスマスクのようなものから遺伝子レベルのものまで、実験的なものから具体的なソリューションまでと、美容分野でも様々なところでテクノロジーが活用されてきているということはすごく感じています。

小林 『美的』は『DIME』のようなBtoBではなく、BtoCの情報発信をしているので、CESやVIVA TECHNOLOGYの情報が、ということではないんですけど、日々使っているものがビューティ・テックの流れを受けてバージョンアップしているなというのは感じています。例えば、今までは店頭タッチアップしかできなかったものが、バーチャルメイクで商品体験ができたり、美容家電もAI搭載だったり。肌分析も、美容好きなうちの読者は診断や分析が大好きなんですけど、紙でチャート診断しかできなかったのが、DNAレベルで分析した結果を知ることができて、そこから商品体験できたり。当たり前にやっていることが進化していることは読者も気づいていると思いますし、普段使っているツールもビューティ・テックが反映されているものなんだろうなとは感じていますね。

岡氏 いろんな先進事例が出てきていると思うんですが、本日はその事例をお伝えするべく、ゲストの方をお招きしています。お二方のお話をお聞きする前に、今回のテーマである「美-nnovation」について、どういう定義のものなのかを簡単にご紹介いただけますか。

小林 これは『美的HEN』と同じく『DIME』とのコラボ企画なのですが、その名の通り、美容のイノベーションというところから、『美的』や『美容』の「美」をとってプロジェクト名を作っています。ビューティ・テックで何がアップデートされるかというと究極は「美容体験」だよね、というところから始まっており、「美-nnovatoin」とはビューティ・テックを取り入れることによって毎日の美容体験が革新的にアップデートすること、と定義づけました。

モデレーターとして、ビューティ商品のマーケティングや広報施策に精通したヒルボックス株式会社の岡康之氏を迎えてディスカッション

先進のビューティ・テックのカギは「パーソナライズ」「パーソナルケア」

岡氏 それでは、「美-nnovatoin」をテーマに、資生堂インタラクティブビューティーの吉川さん、パナソニックの杉田さんに各々の先進事例をご紹介いただきたいと思います。

<一人ひとりのビューティー体験を創造するBeauty Tech>

吉川氏 私が所属する資生堂インタラクティブビューティーという会社のミッションが「すべての人生を健やかでリッチに。デジタルとテクノロジーを駆使して一人ひとりの明日のビューティー体験を創造する」となっておりますので、本日のタイトルもこのようにさせていただきました。そのミッションのもと弊社最新のビューティ・テックをご紹介したいと思います。

まず、スマホ肌分析の「肌パシャ」。これはセルフィーの撮影といくつかの問診に答えるだけで、お肌の状態がわかるようになっています。次に様々な商品がバーチャルで試せるバーチャルメイクアップ。そして自分に似合う色がわかるパーソナルカラー分析です。それぞれAIやARといったかなり高度なテクノロジーが使われています。これらはのテクノロジーは以前は研究所での基礎研究や化粧品の効果検証に使っていたようなもので、一般の方が触れることはありませんでした。まさに最近ビューティ・テックが、より身近にあたり前になってきたなと感じております。

一方で忘れてはいけないのが、テクノロジーは「手段」であって「目的」ではない、また万能ではないし魔法でもないということです。テクノロジーですべてを解決できるわけではなく、人にしかできないこと、人がやったほうがいいことは数多くあります。ですのでテクノロジーと人の協働ということが大変重要かなと感じていますが、それを体現したのが最近開発しました肌のDNA検査・カウンセリングサービス「Beauty DNA Program」です。これはDNAと普段の行動からAIが解析して、生まれ持った肌の特徴、シワができやすいとかできにくいとかがわかるというもの。そしてちゃんと対処法も教えてくれる。何に注意すべきか何を食べるとよいかなどのアドバイスをくれるんです。DNAは変えられないけど日々の行動は変えられる。すると未来は変わる。そういうポジティブな体験を提供するサービスとなっています。

もう一つ大事なのは人の力です。こういう検査をするとどうしても自分の弱点に目がいってしまいがちですが、美容部員(PBP/パーソナルビューティーパートナー) がいいところをきちんとほめてくれるんです。悩みについても共感して励ましてくれる。こういうことはやはり人にしかできない。まさに人とテクノロジーが融合したサービスと思っております。

以上のように、資生堂のテクノロジー活用のキーワードはパーソナライズだと考えています。パーソナライズによって一人ひとりの明日のビューティー体験、ポジティブなビューティー体験を提供、創造していくということですね。しかし、パーソナライズは最近出てきたもののように見えますが、じつは人間の根源的なニーズだと思っていまして、その証拠に資生堂は1936年になりたいイメージを選ぶとおすすめの色が出てくるというメイクアップのパーソナライズツールを作っています。つまり目的はパーソナライズであり、その時代に合わせて一番良いテクノロジー、最新のテクノロジーを活用していくということを100年近くブレずに行っているのです。

「資生堂のテクノロジー活用のキーワードは『パーソナライズ』。その時代に合わせて一番良いテクノロジーを使って、一人ひとりのポジティブなビューティー体験を提供、創造していくということ」と、資生堂インタラクティブビューティー株式会社の吉川拓伸氏

<「テクノロジー」を美しさという「納得の価値」へ>

杉田氏 本日は「大切にしていること」「ビューティ・テックにより実現したProduct」「テクノロジーを価値に」という3つの観点でお話させていただきます。まず私たちがお客様へのメッセージとして大切にしているのが、テクノロジーで確かな効果を、ということです。テクノロジーの進化が重要なのは言うまでもないことですが、一方で私たちが大切にしているのはお客様の目線です。テクノロジーを顧客価値にすること、つまりテクノロジーで説得するのではなく、お客様に効果を納得していただくことが非常に大切だと考えております。そのような考えのもと、ビューティ・パーソナルケア事業部では様々な商品サービスを提供。昨年度はドライヤーのナノケアが多くのメディアでベストコスメなどの高い評価をいただき、メンズのシェーバー「ラムダッシュ パームイン」や、高周波治療器「コリコランワイド」も大きな販売を記録しました。これはテクノロジーを顧客価値としてきちんとお伝えしたことでお客様に喜んでいただけた結果、と考えております。

次に私たちのビューティ・テックをお伝えするために、代表的な最新商品をご紹介させていただきます。当社ドライヤー事業の中心であるナノケアは2005年に初号機を発売、ナノイーというテクノロジーを搭載することで、乾かしながら髪にも肌にもうるおいを与えるという価値を感じていただけるよう展開してまいりまして、昨年度までに国内で累計出荷1700万台を突破しました。そして発売20年目を迎える2024年、さらなるナノケアの価値徹底追求と拡大を進めております。新たな価値はお客様の中にあると考えていますが、ヘアスタイルは近年非常に多様化し、自分らしさを表現するために大切なものは? という調査ではヘアスタイルを重視する方が多い。そこで新商品ではナノケアの特徴であるうるおいをさらに追求するとともに、自分らしさを実現するドライヤーを目指しました。つまり、なりたい髪に導くドライヤーという新たな価値の提案です。

そのドライヤー「ナノケアULTIMATE」の特徴は大きく2つ。ナノケア史上最高のうるおい、そして髪悩みに合わせたパーソナルメニューの搭載です。これらの実現にはテクノロジーの進化が絶対条件。その肝であるナノイーデバイスの、電極の形状と放電方式という2つの進化により、水分発生量の大幅アップとパーソナルメニューを実現しました。高浸透ナノイー第2世代とミネラルとマイナスイオン、これらの発生量を調整することでなりたい髪に導き、お客様の自分らしさをかなえます。

そして、商品の価値をお客様に正しく伝え、その効果を納得していただかなければ、テクノロジーというものも宝の持ち腐れです。その納得度合いを高めるためには、体感いただいて効果を実感いただくのが一番であり、そのためのリアルな場として昨年表参道に「Panasonic Beauty OMOTESANDO」を立ち上げました。ここでは商品を実際に体感でき、肌分析やヘア分析の機器も置いています。また商品を購入いただいたお客様にもより効果を感じてもらえるよう、アプリで使用をサポートする商品も増やしています。さらにテクノロジーを開発する者の思いを発信する「Panasonic Beauty Laboratory」というWEBコンテンツも展開。回路設計の話など、お客様からすると非常にマニアックであろう話が多いのですが、体感やサポートと併せて実感を納得していただけるよう、こんな導線も強めています。

テクノロジーを進化させることはメーカーの使命だと思っていますが、一方でそのテクノロジーを顧客価値に変えること、価値を伝えきって「効果を納得」をかなえることも同じように大切だと思っています。結果、お客様の満足度が上がって「これが好き」と言っていただける関係構築にも繋がるんじゃないかと。それを実現することで初めてお客様にとってビューティ・テックが身近で意味のあるものになるんじゃないかと考えております。

「テクノロジーを進化させることはメーカーの使命。一方で、そのテクノロジーを顧客価値に変えること、価値を伝えきって『効果を納得』をかなえることも同じように大切」と語ったパナソニック株式会社の杉田邦和氏

未来像は、メーカーの垣根を越えて繋がるビューティ・プラットフォーム

岡氏 続いて、ビューティ・テック、「美-nnovation」をテーマにディスカッションしていきたいと思います。一つめの課題として、テクノロジーが進化する中、その価値がまだ消費者に届ききっていないのかなと思ったりするんですが、いかがでしょうか。

杉田氏 テクノロジーというのは、やはり手段だと思うんですね。手段であるテクノロジーが進化することは、お客様が求めている効果を感じるということを実現するための必須条件ですが、ただそれを知ってほしいわけじゃない。なりたい姿になれるということを感じていただいて納得いただけることが大切。その裏に黒子としてビューティ・テックがあるということでいいんじゃないかというふうには思っています。

吉川氏 私は元々研究者、エンジニアだったので、どうしてもテクノロジーを使い、伝えたくなってしまうのですが、やはりそこはそのテクノロジーを使うことで、どのような気持ちでどのような体験をして貰うのかが先で、それを実現するために最適なテクノロジーは何かっていう順番かなと。すごくよかったとか効果があったというときに、なんでこれはこんなに凄いのですかって聞いてくれると、黒子である技術者は喜んで話しますから、そのような順番でいいのかなと思います。

石﨑 まさに効果を実感することが大事かなと思います。それで、なんでこんなにいい効果が出たんだろうというときに、その裏にあるテクノロジーを知ることで腑に落ちるというかより納得感が増すのかなと。『DIME』でそういうテック寄りの話を発信することは大事ですし、一方、『美的』のように美容に関心のある消費者目線で伝えていくことも大事。両方の発信をかみ合わせる「美-nnovation」の取り組みは小学館ならではで、企業の皆さんにとっても消費者の皆さんにとっても、新しい価値を訴求できるのかなと思いました。

岡氏 ビューティ・テックをどう伝えるかということに対し、杉田さんや吉川さんはテクノロジーじゃなくていいっていうニュアンスもあるようですが、小林さん、いかがですか。

小林 私たちが今の『美的』の読者に伝えるというときには本当に同じ思いで、テクノロジーがすごいよっていう文脈じゃなくていい、その商品のすばらしさを届ける手段はテクノロジーが軸じゃなくてもいいかなと思うんですけど、逆にビューティ・テックという文脈で伝えて、その商品がすごいから気になる、みたいな選び方がフィットする人がもしかしたら特に男性にはいるかもしれない。そのあたり誰に届けたいかということで、ビューティ・テックはいろいろな使い方ができるんじゃないかなと、お話を聞いていて思いました。

吉川氏 ビューティ・テックという言葉が広がっていくこと自体はすごく嬉しいです。以前はそんな言葉もなく、ほとんど注目されない領域だったので、そこから比べるとものすごく普及してきたなと思いますが、まだまだ我々の努力が足りなくて、これからもっと広げていかないと、とは思っております。

実際にはしゃべっていませんが、伝えたかった言葉を追加しました。

岡氏 ビューティ・テックは海外も含め、どんどん新しいことが始まっていますが、意外に受け取る側は普通にサービスや商品として、そんなに意識せずに受け入れるというのは、環境が整いつつあるのかなという気がします。次に、ビューティ・テックはこれからどう進化していくんだろうということについて。吉川さん、どう思われますか。

吉川氏 様々なデータを持っていても、我々が提供できるソリューションは結構限られているなと。化粧品かサプリメントかエステくらいで。でも肌とかウェルネスに影響することってもっとありますよね。食とか住環境とか。例えばパナソニックさんの電子レンジが自分の肌に必要な栄養素を考慮したレシピで調理してくれるとか、空気清浄機が肌に合わせて自動で湿度を調整してくれたりしたら、すごくいい世界というか体験になるのではないかと。そういう世界がメーカーの垣根を越えて実現できるといいなと思っています。

杉田氏 それはすごくおもしろいですね。ビューティ・プラットフォームというか、そういう考え方で各社の技術、ビューティ・テックをもとにお客様が求めていることを実現していくというのはお客様目線。今日のタイトルじゃないですけど、消費者目線のビューティ・テックかなと思いますね。プラットフォームによって、外見の美から内面の美、もっと言えば美の幅を広げることが実現できるかもしれない。日常のほんの一瞬の幸せを感じられるのが「美」というか、ハッピー・テックみたいな。

岡氏 受け取る側はパーソナライズされていくけど、提供する側は繋がって、いろんな美に関するものがどんどん提案される。時代がアップデートしていく感じが期待できそうな気がしますが、石﨑さんはそういう未来ってありそうな気がしますか。

石﨑 「美-nnovation」って意外な組み合わせから生まれてくるものかなというふうに思いますし、先ほどの吉川さんのお話にあったコスメとかエステとか、資生堂さんが持っている知見やデータを、今日で言えばパナソニックさんのものと組み合わせることで、新しい価値が生まれるかもしれないですし。ビューティ・テックという言葉が盛り上がってくることで、興味を持って何かやろうという企業が出てくると、もっと広がっていくのかなと思います。

『DIME』石﨑寛明編集長は「異なるものの組み合わせが新しいものを生むと思っている。『美的』と『DIME』でビューティ・テックを盛り上げていきたいので、連載企画や広告企画を一緒にやっていく予定」と語った

岡氏 そういう未来があるとすると、美容の発信はどうなっていくんでしょうか。

小林 メーカーさんはたぶん、美容体験の選択肢を広げるということで、次々に新しいテクノロジーを開発し、いろんなサービスや商品を発表されていくと思うので、私たちはそれをどう美容体験に繋げるか、ユーザーがモノを選ぶときにその選択肢を取り入れることができるか、といったことに注力したいと思っています。どう自分ごと化させるかですね。

岡氏 『美的』や『DIME』で「美-nnovation」をテーマにした企画があるとお聞きしましたが。

石﨑 異なるものの組み合わせが新しいものを生むのかなということで、『美的』と『DIME』でビューティ・テックを盛り上げていきたいなと思っていまして、連載企画や広告企画を一緒にやっていく予定です。『DIME』のほうはテクノロジー視点だったり、ビューティ・テックの先進的な取り組みをどんどん発信していきたいですし、『美的』からは消費者目線で、美容のアップデートとか新しい体験を発信していく形で、新しい選択肢を皆さんに提供していきたいなと思っています。

小林 ビューティ・テックはどういう切り口がいいか、今編集部で考えているんですけども、本誌やWEBで連載などを立ち上げて発信していきたいと思っています。『DIME』とタッグを組むことで、『美的』だけではできないことを広くやっていけるかなと思っていますので、2媒体でプロジェクトを進めていければと。

岡氏 毎年、皆さんが期待されているベスコスのほうでも動きがあるんですよね。

小林 『美的』のベストコスメでビューティ・テックジャンルを新設することにしました。これは美容賢者が1年間に「美-nnovation」を感じたモノ、コト、サービスをベストコスメとして選出するものです。ジャンルの新設はあまりないことなので「力を入れてるぞ」というところでもあるんですが、本当にすばらしい、新しいサービスを出されているメーカーさんがすごく多いので、こういう賞を作ることで新しい美容体験を読者に提供できるんじゃないかなと。ぜひご注目いただければと思います。

「日々使っているものがビューティ・テックの流れを受けてバージョンアップしていると感じている」と語る『美的.com』小林由佳編集長。『美的』のベストコスメで、ビューティ・テックジャンルの賞を新設することも発表した

岡氏 今回短い時間でしたが、企業が連携することでいろんなことが進み、それをメディアが消費者目線で発信し、自分ごと化する。メーカーとメディアが一緒になってやっていくことで「美-nnovation」が進んでいくんだなということを感じています。ぜひ皆さんでこの「美-nnovation」を盛り上げていただきたいですし、小学館が「美-nnovation」をしっかり牽引していく形を作ってほしいなと思っております。

『美的』の媒体資料ダウンロードはこちら:

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