出版社Webメディアはデジタルマーケティングの新たな一手になるのか？「M-VALUE DIGITAL（デジタル広告効果測定調査）」がセミナーを実施
2023/08/15
日本アドバタイザーズ協会、日本雑誌協会、日本雑誌広告協会の3団体共催による「M-VALUE DIGITAL」は、「出版社Webメディアはデジタルマーケティングの新たな一手になるのか？〜M-VALUE DIGITAL ミッドファネル効果検証レポートより〜」と題して、7月20日（木）にセミナーを開催しました。今後の出版社Webメディアの可能性を考える上で有意義な情報交換の場となったセミナー様子をご紹介します。
第1講：デジタル広告の現状とM-VALUE DIGITALの位置づけ
第1講では、M-VALUEワーキンググループの長崎亘宏さん（講談社）による登壇が行われ、「デジタル広告の現状と M-VALUE DIGITALの位置づけ」というテーマで解説を行いました。
まず日経広告研究所による最新の「広告主動態調査2023」によれば、広告主が広告活動において重要視する問題は「長期的な視点に立ったファンづくり」であることが紹介されました。この結果から、ゴール設定が顧客の購入だけに限らないことが伺えると長崎さんは語ります。
また4つの視点から紐解く「日本のデジタル広告の現状」について解説。現状から見えてくるデジタル広告の課題について語りました。
- 現状①インターネット広告が改善すべきユーザー体験
- 現状②国内市場におけるアドフラウド率
- 現状③デジタル広告予算の投資先比率
- 現状④マス4媒体由来のデジタル広告市場
最後に、このセミナーのタイトル「出版社Webメディアはデジタルマーケティングの新たな一手になるのか？」に託された思いも紹介しました。
検証①：雑誌メディアが本来持っている、メディアブランドとコンテンツ価値が、Webメディアに転換されたとしても広告効果として反映されるのか？
検証②：出版社Webメディアと、一般Webメディアそれぞれのユーザー像と、情報源としての使われ方の違いは何か？
検証③：出版社Webメディアは、広告主による「長期的な視点に立ったファンづくり」に貢献できているのか？
第2講：「M-VALUE DIGITAL」第1回調査結果について
第2講では、M-VALUEワーキンググループ 中山不尽子さん（ビデオリサーチ）が、出版社Webメディアと一般Webメディアの比較を、情報収集に対する意識、情報源（メディア）に対する意識、企画（タイアップ）広告効果、広告接触後の「心理変容」の４つの観点から徹底的に解説。大きな特徴として以下のような違いがあり、閲読者とのエンゲージメントが高い出版社Webメディアは、①ミッドファネル効果、②体験促進効果、③潜在層開拓効果が期待できることがわかったと調査結果が発表されました。
一般メディア
興味ある情報をピンポイントで選び続ける、もしくは決め買い的な意識で情報に接触している様子が見受けられる。
出版社メディア
出版社メディアからの情報を素直に受け入れ、自分に置き換えて理解する意識がとても高い。そのため広告接触前に理解が十分でない閲読者においても、体験意向の効果がとても高くなっている。
第3講：パネルディスカッション
第3講では、4人のパネラーにより今回の調査結果のディスカッションが行われました。本調査の目的は「雑誌由来の Web コンテンツの価値可視化」。一般メディアが持っていない従来の「紙媒体」がある強みを生かしたWebメディア、ハイブリッドな存在価値をどう生み出していけるのかと、深い議論が実施されました。
登壇者
花王
マーケティング創発センター
メディア企画開発部長
立山昭洋さん
博報堂DYメディアパートナーズ
新聞雑誌局
雑誌担当局長
前川昌子さん
ビデオリサーチ
メディアコミュニケーション事業ユニット ACR・メディア推進グループ グループ
マネージャー
中山不尽子さん
集英社
広告部
部長
古賀路さん
「M-VALUE DIGITAL」調査は、一般社団法人日本雑誌協会と一般社団法人日本雑誌広告協会が主体となり、広告会社3社（電通、博報堂ＤＹメディアパートナーズ、ＡＤＫマーケティング・ソリューションズ）、ビデオリサーチ、そして、日本アドバタイザーズ協会の協力の下で、各出版社がエントリーする共同調査となります。小学館も本調査のワーキンググループメンバーとして積極的に携わっています。
「出版社Webメディアはデジタルマーケティングの新たな一手になるのか〜M-VALUE DIGITAL ミッドファネル効果検証レポートより〜」
日時：2023年7月20日（木）13:30〜14：50
参加費：無料 （会員社限定）
会場：集英社神保町ビル（千代田区一ツ橋 2-5-10）
形式：リアルセミナー
