自然と共に生きる術の啓蒙にも意欲を燃やしています。『BE-PAL』沢木拓也編集長インタビュー

2022/06/29

編集部ならではの視点で魅力的なタイアップを提案していきます

沢木拓也編集長は1995年に入社。早稲田大学在学中はワンダーフォーゲル部に所属していたこともあり、当初から『BE-PAL』編集部を希望。念願が叶ったのは入社5年目のこと。その後、テレビ誌、コミック誌編集部を経て、2015年に『BE-PAL』へ戻り、2018年に編集長就任。母校のワンダーフォーゲル部の監督としても後進の育成に励んでいる。

アウトドアの“永遠の入門雑誌”という唯一無二の媒体

1981年の創刊以来、一貫してアウトドアの情報を発信する『BE-PAL』。一層の高まりを見せるナチュラルライフやSDGsという時代の流れ、日常が一変したコロナ禍ではキャンプブームの追い風もあり、いま求められる情報を知ることができる雑誌として部数が堅調です。

「2021年は売上率が85%を超え、スキレットminiが付録の10月号は1週間で完売しました。読者は30~40代の男性、収入が安定している職業で県庁所在地に戸建てをかまえられるような方がメインです。家族と一緒にアウトドアを楽しまれる方が多く、お父さんが買ってきた一冊を家族で読まれるんでしょうね。女性読者の割合が年々上がるとともに、平均年齢は上げ止まっていますね。創刊40年にもかかわらず、新規で若い読者がついているありがたい状況です。このような背景があるので、中学生でも読めるよう、視点は常に“アウトドア初心者”向けを心掛けています。あくまでも、初めてアウトドアを楽しむ方々のための入門雑誌というのが編集方針です」

誌面を作るのは、沢木編集長に代表するようなアウトドアにどっぷり漬かったベテラン勢です。

「人気の企画はキャンプや地方の田舎暮らしですが、なんといっても強いのはアウトドアギア。いざキャンプへ行くとなると、テント、タープ、チェア、ウェア、調理器具、焚き火台などを揃えなければいけませんが、初心者が選ぶ際迷うものばかりです。取材を担うライター陣は、キャリア30年以上のベテランも多数。紹介するアイテムの長所や短所を理解し、進化した部分もわかっています。また、長年取材を続けているのでアウトドアメーカーさんとの距離感が近いのもメリットです。紙媒体のため一覧で比較検討をしやすいのはもちろんのこと、アウトドア誌No.1を守り続けている矜持から納得できるものしか載せません。読者との信頼関係を築けているのが、ひいては媒体の強みになっていると思います」

そんなアウトドアに造詣が深い編集者・ライターが集まる『BE-PAL』が、目下注目をしているのは“地方”です。

「非常に個性的なアウトドアショップが増えているんです。溶接技術やデザインなどを活かしたガレージブランドも増えて、これまでの商品にはなかった斬新なアイディアがあるんですよ」

外遊びを熟知するからこそ見つけられる魅力の掘り起こしと環境保全

昨今の潮流である、エシカル消費やSDGsと親和性が高いのがアウトドア。日常的に自然と寄り添える行動を意識している読者が多いのが特徴です。

「自然を楽しむと同時に守ろう、地球にとって大事なことは何か? ということを読者は意識しているので、環境保全の情報に敏感ですね。車をエコカーにするほか、情報を得たら実践する方が多いので、環境関係の記事は打てば響くという印象です。環境意識や感度が高いので、記事に対する理解度もあり、編集部としても多面的な発信ができています」

これが強みとなり、タイアップは企業のみならず地方自治体にまで広がりを見せています。

「魅力的な場所は、日本各地にまだまだ残っています。ところが、その土地に住む方には当たり前の自然の恵みなので、その良さに気づきにくい場合も多い。そこで、地方自治体とのタイアップでは、編集部ならではの視点で多くの人を魅了する観光資源の発掘や楽しみ方などの企画を提案してきました」

また、アウトドアの可能性はこんな意外なところにも隠れていました。

「防災とアウトドアは親和性が非常に高い。いち早く災害ボランティアに駆けつけるのは、アウトドア経験がある人間が多い。炊き出しひとつとっても、キャンプでやっていることと同じです。趣味のひとつではありますが、身につけた技術や知識は万一災害が起きた時に役立つものばかり。自然災害が増えている時代だからこそ、アウトドアスキルを高めて、子供世代に根本的に生きる力を伝えていくことが重要だと考えています。自然の豊かさ、楽しさ、怖さは体験しなければ知ることはできません。『BE-PAL』が作るアウトドアへの入口が、未来の自然を守ることに繋がると思っています」

ワンダーフォーゲル部監督として大学生と日常的に話す機会があるため、アウトドアを通して世代差を実感し、初心者が迷うことや失敗しがちなことも目にする機会が多い沢木編集長。一層アウトドア初心者に寄り添う内容にすると共に、子供たちへ“できなくなってしまったこと”を、できるようになることを伝え、自然と共に生きる術の啓蒙にも意欲を燃やしています。

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