漫画のインパクトで、若年層や小学生に広報紙をアピールすることに成功! 茨城県広報紙/『コロコロコミック』のコラボ事例をご紹介
2025/01/10
目次
今回初めて作った「小学生版」は教材として活用した学校も
茨城県の広報紙『ひばり』が、『コロコロコミック』とコラボレーションした事例を紹介します。
『ひばり』2024年11月号では、11月13日の茨城県民の日に合わせた企画として、表紙と見開き2ページに『コロコロコミック』による漫画を使い、常陸国風土記などをもとにした茨城のはじまりの歴史を紹介。
今回の連携には、広報紙に馴染みが薄い若年層に興味を持ってもらえるようにという意図があり、その狙い通り、20代30代の若い世代から大きな反響がありました。また、県内の全小学校に小学生版『ひばり』を配布し、こちらも大好評。学びの体験になったという感想が多く寄せられ、さらには他の都道府県の広報担当者からも注目も集めました。
そこで、茨城県営業戦略部 営業企画課の磯野奈津美さんに、今回のコラボの経緯や反響・感想などをお聞きしました。
毎年恒例の「県民の日企画」。今回の狙いは「若い人の目を引く」こと
『ひばり』は毎月1回75万部発行の紙冊子。新聞折込による各家庭への配布がメインで、そのほか公共機関や金融機関、病院、スーパーマーケットなどにも配布されています。
「内容はまず、読者の方に人気の県産品や観光の記事、それと県からのお知らせ、社会的な記事の3つをバランスよく入れるようにしています。毎年11月号では、県民の日に合わせて何かしら楽しい企画を組んでいますので、今回はどうしようかと、5月くらいから営業企画課の『ひばり』担当者の間で話し合っていました。ちょうどその頃、県庁内で『コロコロコミック』さんとの意見交換会があったんです」
『コロコロコミック』は茨城県立歴史館とのコラボで、2023年10月〜2024年4月に歴史クイズ&スタンプラリーのイベントを開催し、大きな成果を上げました。その流れから、茨城県とより幅広く連携し、何かおもしろい取り組みをと、意見交換会が開かれることに。
「県庁内で広く案を募るということでしたので、ぜひ広報紙でコラボしてみたいと、お話しさせていただきました。広報紙はどうしても若年層の接触率が低く、若い人の目を引くような企画をやりたいということがあり、『コロコロ』さんと組めば、絶対に若い人が見てくれるのではないかと思いまして。それと、毎年県民の日に合わせて県内の全小学校の3、4年生に、11月13日は県民の日で無料になる施設もありますよというようなPRチラシを配布していたんですが、『コロコロ』さんとなら小学生向けの『ひばり』を作っても楽しいかなと。そこで今回初めての試みとして、通常のものと同じ形の紙冊子で小学生版『ひばり』を作ることも提案しました。小学生が読むと親御さんも見てくれますからね」
『コロコロコミック』編集部としても、広報紙とのコラボは実現可能性が高いということで、企画が動き出しました。
自分たちが考えたことが、漫画になることでさらに大きく膨らむ
まずは、磯野さんたち『ひばり』担当者と『コロコロコミック』編集部で、何度かWEB会議を開いて方向性を模索。その中で、歴史でいこうということや、常陸国風土記を中心に古代のエピソードを取り上げようということが徐々に固まっていきました。
「歴史の話というのは以前から考えていました。ここ数年『ひばり』では歴史を取り上げたことがあまりなく、食べ物や観光の話になりがちなので、文化的なものを一度やってみたいと思っていたんです。常陸国風土記は少し神話的な雰囲気もあるため、漫画との親和性がよいのではということで選んだのですが、見開き2ページの限られたスペースに、風土記のエピソードを幅広く盛り込みながら、絵もたくさん入れたい。そして風土記の始まりにある、常陸国は豊かで満ち足りた国だ、ということは絶対に入れたいということで、皆でかなり苦心しました。
最終的に、パッと見て伝わるよう、風景を切り取った絵を現代的にインスタグラム風にして、ハッシュタグをつければ少ない文字数で要点を見せることができるんじゃないかということになり、さらにインスタ風にするなら、コロコロ世代の子どもがタイムスリップして写真を撮ってきたことにすれば漫画っぽくって面白いねと盛り上がりました」
広報紙は地域バランスも考えねばならず、常陸国風土記に含まれていないエリアのエピソードを、県立歴史館に協力してもらって盛り込んだり、また『コロコロ』側に絵を依頼するにあたって、古代の服装を埴輪などから探って指示する苦労もあったとのこと。
「ただ、その後はスムーズに進みました。絵柄はあまりギャグ漫画に偏らないよう、きれいな感じでとお願いしたんですが、最初に漫画家さんのラフ案が送られてきたときには担当者全員が、わぁ素敵だねと歓声をあげました。上司も『こんな風に作ってもらえるんだね』と感心していまして、皆で盛り上がったことが、さらに大きく膨らんだ形で戻ってきた感じで嬉しかったです。
それで、歴史館のほうに監修として、歴史的に間違ってないかという点は確認してもらったんですが、細部の修正だけで済みました。また、そのラフ案の男の子の絵に、タイムトラベラーという設定だったからだと思うんですが、小さい妖怪みたいなのがついていたんですね。それを見て、じゃあ妖怪と一緒に、妖怪の力で時空を旅していることにすればいいんじゃないかという話になりまして、それもよかったですね」
双方のやりとりの中からより良いものができていくのは、コラボならではと言えそうです。
若年層や小学生からの好評のほか、先生や他の都道府県からも反響が
出来上がった『ひばり』は『コロコロコミック』らしい漫画の表紙がインパクトのある作りで、コロドラゴンのマークも目を引きます。小学生版もデザインは同じで、県内の各小学校に計7万部配布しました。
「反響はかなり大きかったですね。一般向けの『ひばり』では、クロスワードパズルの応募者に感想をもらっているんですが、特に20代30代の方から『広報紙を初めて読みました』とか『子どもの頃にコロコロコミックを読んでいたので、童心に返りました』といった、嬉しい反響が数多くありました。そのほか、普段は広報紙に全然興味がない子どもが持っていって読んでいたとか、これまでになかったような感想もいただきました。
また、小学生版も、クイズの応募者に感想を書いてもらったんですが、とても楽しんでもらえたようです。やはり、『大好きなコロコロが表紙だったから読んだ』というお子さんが多く、『広報紙は難しいと思っていたけど、これなら読めると思いました』とか『次も読みたいです』というような、とにかく『コロコロコミック』が大好きな現役小学生から喜びの感想をたくさんもらいました。
あとは、それで学んでくれた子も多くて、小学校の先生からも教材として使っていますという声があり、歴史を知る入り口としてかなり活用していただけたみたいです」
若年層や小学生に広報紙を読んでもらいたいという狙いは見事に当たり、好評を得ることができました。
「あと、『ひばり』は県内の市町村とほかの都道府県にも1部ずつ送っていまして、それを見た広報紙の担当者からも『どうやってコラボしたんですか』などと連絡がきました。かなり注目していただいたようで、県民の方からも、攻めてるね、というような感想ももらいましたが、どうせならやはり、攻めていると言われたいですね。まずは興味を持って手に取っていただかないと、読んでもらえないですから」
最後に、今回のコラボを振り返っての感想と、今後の展望をお聞きしました。
「とても大きな反響、様々な喜びの感想をいただけたことはすごく嬉しかったです。これからも県民の皆さんに『ひばり』って面白いねと思ってもらえるように、楽しくて、なおかつためになるような記事を、毎回新しいところを模索しながら全力で作っていきたいと思っています。小学生向けの『ひばり』は今後もぜひ作ってみたいですし、それに合わせてまた『コロコロ』さんとコラボできたら嬉しいですね」
小学生に絶大な人気を誇る『コロコロコミック』。現役小学生はもちろん、読者として育った若い世代にも影響力が大きく、今回のコラボレーションはその力をうまく活用して成功した事例と言えるでしょう。『コロコロ』の世界観を持った漫画は、若年層や小学生の目を引き、興味を持ってもらうことに大いに貢献しました。
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