かわぐちかいじの代表作の一つ『空母いぶき』の続編。八木勝大、潮匡人が協力、惠谷治が原案協力として参加している。前作『空母いぶき』の尖閣諸島を巡る日中衝突から5年後の世界を舞台に、地球温暖化による北極海の海氷減少がもたらす国際情勢の変化を描く物語。次期空母「いぶき」艦長候補の蕪木薫二佐が、アルゼンチン籍海洋調査船「ディオサ号」への攻撃事案に対応する中で、ロシアやアメリカなど大国間の緊張関係が高まり、日本も巻き込まれていく。本作は、現代の国際情勢と自衛隊の活動を題材とした軍事エンターテインメント作品である。実在の軍事技術や装備、国際法規に基づいた設定のもと、緻密な作画による艦艇や航空機の動き、軍事作戦における指揮官の判断過程や部隊間の連携を描写している。北極海航路の開拓や資源開発を巡る国際競争、各国の軍事戦略、海上自衛隊の任務と権限を軸としたストーリーが展開される。小学館「ビッグコミック」で2020年1号より連載。