一刻館に新管理人として赴任してきた音無響子は、古アパート一刻館には不似合いな美人だった。彼女にひと目惚れした住人の五代裕作は、そのハートを射止めようと様々なアプローチを開始する。だが、ほどんど進展のないうちに、容姿端麗、スポーツ万能、しかも金持ちのライバル・三鷹瞬が出現。大人気漫画家・高橋留美子の代表作のひとつ。主人公たちの年齢が20代と、作者の他作品に比べると少し大人の設定になっていることや、ファンタジックな要素がなく、普通の日常が描かれていることが特徴。

『神のみぞ知るセカイ』ほかで知られる若木民喜の青年誌初連載作品。旅行代理店に勤める本城寺莉香と大原拓也が主人公。「一人の生活」を大事にする二人は、イルクーツク支店への単身赴任を回避するために、1年後に結婚するとウソをつく。偽装結婚を計画した莉香と拓也が、次第に惹かれ合っていく姿を描くラブコメディ。小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」2020年第16号から2023年28号まで連載。2022年10月Amazon Prime Video配信で実写ドラマ化。2024年10月テレビアニメ化。

英会話スクールELAで働く女性恋愛模様を描いたラブ・コメディ。恋愛に潜む葛藤や、ドロドロとした女同士の攻防も描かれている。「Cheese!」2010年3月号より連載の作品。

幸せな家庭を夢見る中学生の少女が、片思いの幼なじみと共に突然鏡から現れた赤ん坊を育てながら成長していく子育てラブコメ。小学館「ちゃお」2018年5月号より連載。

あだち充の代表作の一つ。双子の兄弟、上杉達也・上杉和也と彼らの幼馴染みの少女・浅倉南、3人の恋物語と成長を、高校野球を通じて描いた青春ストーリー。小学館「週刊少年サンデー」1981年36号から1986年50号まで連載。1985年3月のテレビアニメ化をはじめ、劇場アニメ化、実写映画化などメディアミックス多数。

キュートな宇宙人の女の子ラムに慕われる少年・諸星あたるが、大騒動の日々に巻き込まれるSFラブコメ漫画。普通の一般家庭や学園生活といった日常に、宇宙人や妖怪といった何でもありの要素を絡めたドタバタ劇が繰り広げられる。個性の際立った魅力あるキャラクターが多数登場するのも特徴のひとつ。物語は1話完結もしくは複数話からなるストーリーで展開されていく。小学館「週刊少年サンデー」1978年39号から1987年8号まで連載。1981年10月にテレビアニメ化。1983年2月13日に劇場版アニメ第1作が公開。2022年10月には約36年ぶりとなる新作テレビアニメが放送。

『これは愛で、恋じゃない』に次ぐ、梅澤麻里奈の連載作品。現代の高校を舞台に、留年して高校2年生をやり直すことになった真緒と、クラスメイトになった部活の後輩、瞬の恋愛模様を描く。中学時代から付き合っていた彼氏の和泉が失踪し、彼を捜していたために留年することになった真緒は、瞬に突然告白される。「自分と青春をやり直そう」と積極的なアプローチを受け続けた真緒は、最初こそ拒絶するものの、その一途な姿勢に徐々に心を開いていく。しかし、失踪した和泉の存在が常に真緒の心に影を落とし続け、過去の恋と新たな恋の間で揺れ動くことになる。本作は、失恋の痛手から立ち直れない先輩女子と年下のイケメン男子を軸にした青春ラブストーリーである。生意気で腹が立つけどカッコいい。そんな後輩男子の猛烈アプローチが大きな魅力の一つである。小学館「Sho-Comi」2021年第15号より連載。

庶民でありながら、タワーマンションに住むことになった小柴紬が、同じマンションに住むセレブで目立つ存在の三人、有馬颯、御園景、御園風花と出会う。名門私立の日比谷幕張中学校を舞台に仲間となった四人の友情や恋愛を描いた学園ラブコメディ。小学館「ちゃお」2020年2月号から連載中。

山本崇一朗の初連載作にして代表作で、タイトルにヒロインの名前が付く「○○さん系」漫画の先駆けとなった作品。中学校を舞台に、クラスメイトの西片と高木さんの日常が描かれる。となりの席の高木さんにからかわれる西片が仕返しを試みるものの、失敗を重ねる中で、高木さんの西片に対する好意が徐々に明らかになっていくという構成の学園ラブコメディ。からかいを通じた恋愛感情の機微や思春期特有の心理描写が特徴となっている。各話完結型で、教室や下校路、図書館など学校周辺を中心に、現代の日本の地方都市における中学生活がリアルに描かれている。小学館「ゲッサン」2013年7月号の別冊付録「ゲッサンmini」第2号から不定期掲載後、同社「ゲッサン」2016年8月号から2023年11月号まで連載。2016年に第2回「次にくるマンガ大賞」コミックス部門第18位、2017年に「マンガ大賞2017」第10位、2021年に第66回「小学館漫画賞」少年向け部門を獲得。2018年1月からテレビアニメが放送され、2022年6月10日に劇場アニメが公開。2024年4月から実写ドラマが放送され、同年5月31日には実写映画が公開された。

ごく普通のOL・朝倉芽郁は、兄が体を壊してしまったため、実家の和菓子屋の社長を務めることになる。そんな彼女を待ち受けていたのは、秘書・南雲楓の厳しすぎるしごきであった。24歳の新米女社長と31歳のドS秘書が繰り広げるラブコメディ。小学館「プチコミック」2021年8月号より連載を開始。

陶磁器の町、長崎県波佐見町で生まれ育ち、地元の窯元で絵付け師をしている甘いものが大好きな31歳の女性と北欧フィンランドで作陶活動中にスランプに陥り、日本で学び直そうとへ波佐見町へ修業にきた27歳イケメン男性。窯元を舞台に互いの能力を認め合い、成長していく二人のラブ・コメディ。

『砂時計』『Piece』などの代表作を持つ芦原妃名子が『Bread&Butter』の連載中に開始した長編連載作。舞台は現代の東京。婚活に励む23歳の派遣OLの倉橋朱里は、経理部の40歳独身OLで変人扱いされている田中京子の裏の顔を知り、すっかりファンになってしまう。昼は経理部のOL、夜は妖艶なベリーダンサーという田中さんと周囲の人々の夢と現実、恋を描いたラブコメディ。小学館「姉系プチコミック」2017年9月号から2024年1月号まで連載。作者死去により絶筆となった。2018年、第9回ananマンガ大賞を受賞。2022年、第1回「CREA夜ふかしマンガ大賞」にて9位にランクイン。木南晴夏主演でテレビドラマ化。2023年10月22日～2023年12月24日まで日本テレビ系にて放送された。

水をかぶると女の子の姿になってしまう少年の早乙女乱馬と、許嫁の天道あかねが、お互い反発しながらも、日々繰り広げられる戦いを通して、少しずつ互いを理解していき、くっついては離れるを繰り返すバトルを中心としたラブコメ漫画。新体操やスケートといったスポーツや、果ては茶道といった文化部的なジャンルのものまで格闘技として組み込む、何でもありなバトルが展開される。物語は1話完結もしくは複数話からなる長編ストーリーで展開されていく。

就活に失敗し、アルバイトの掛け持ちで生計を立てている26歳のフリーター女性・立花由莉。不器用で真面目な主人公の初めての恋愛を描く。バイト先のカフェの常連客である男性に見初められ、スペックの高い彼に懸命についていく。健気でピュアな主人公とイケメンエリートサラリーマンとのラブコメディ。小学館「Sho-ComiX」2021年2/14号から掲載開始。

『きっと愛だから、いらない』に次ぐ、水瀬藍の連載作品で代表作の一つ。現代の高校を舞台に、素直で明るい性格の奈緒と、高校受験の日に出会いクラスメイトになった榛名との恋愛を描いた物語。「自分のことを好きだという女子は嫌い」という一癖ある性格の榛名が、奈緒には特別にちょっかいを出す様子から始まり、二人は次第に距離を縮めて恋人関係になる。幼なじみの登場や応援部の活動を通じた人間関係の変化など、様々な出来事が二人の関係に影響を与えていく。また、奈緒の友人、つぐみの恋愛模様も並行して描かれる。本作は、学校生活、部活動、恋愛関係における葛藤を描いた学園ラブコメディ。奈緒の純粋さと榛名のクールな性格の対比を軸に、王道の青春ストーリーが展開される。小学館「Sho-Comi」2020年5号より連載。

6年前に出会った医師天堂浬に憧れてナースになった佐倉七瀬は、浬と再会した日に長年の想いを告白するが、即玉砕。浬は七瀬の思い出とは正反対、横暴で超毒舌の通称「魔王」と呼ばれるドＳドクターだったのだ。それでもめげすに恋や仕事に奮闘する七瀬を周囲は「勇者ちゃん」と呼び応援する。医療の現場を舞台に、出会いから10年間の恋模様を描く大人のツンデレラブコメディ。小学館「プチコミック」2016年4月号から2019年2月号まで連載。2020年1月期にTBSテレビでドラマ化され、「恋つづ（こいつづ）」の略称で親しまれた。

畑健二郎の代表作の一つ。舞台は現代の日本。高校受験を控えた由崎星空（ナサ）は、謎の美少女・月読司との運命的な出会いを果たし、トラック事故から命を救われる。司からの「結婚してくれるなら付き合う」という条件に応じたナサは、18歳になった時点で司と結婚。新婚生活を送る中で、司の正体に関する謎や、二人を取り巻く人々との交流が描かれていく。本作は、結婚をゴールとせずスタートラインとして物語が展開していく新婚ラブコメディ。アパートでの同居生活を中心に、日常的な要素と司の正体や月に関する伝承といったファンタジー要素を組み合わせた世界観が特徴である。小学館「週刊少年サンデー」2018年12号より連載。テレビアニメが2020年10月と2023年4月の2期にわたって放送された他、OVAや配信アニメも制作された。

人生のどん底だったときに行った、初めてのハワイに魅せられた仲森陽。ハワイへの移住資金を貯めるために、彼女が選んだ仕事は、住み込みのシェアハウスマンションの管理人だった。ワケありの管理人と住人たちが繰り広げる、シェアハウス群像劇。『5→9～私に恋したお坊さん～』のタイトルでテレビドラマ化された『5時から9時まで』のスピンオフ。小学館「Cheese!」2021年1月号より連載を開始。

あだち充の代表作『タッチ』から約30年後の明青学園を舞台にした後継作品。親の再婚によって義兄弟となった立花投馬と立花走一郎が、明青学園野球部でバッテリーを組み、甲子園出場を目指す物語となっている。妹の立花音美を含めた三兄妹の関係性や、彼らの中等部から高等部にかけての成長過程も描かれる。本作は、試合における戦術・技術的な描写と、日常生活における人間関係の変化という二つの要素を持つ学園野球マンガである。かつて上杉達也が甲子園優勝を果たしながらも、現在は低迷している明青学園を舞台に、東東京地区の強豪校に挑む新時代の野球部の戦いが展開される。小学館「ゲッサン」2012年6月号から連載。テレビアニメ第1期が2019年4月から、第2期『MIX MEISEI STORY 2ND SEASON ～二度目の夏、空の向こうへ～』が2023年4月から放送された。