長期連載となった小山愛子の代表作。京都の花街を舞台に、舞妓を目指して上京した16歳のキヨが、適性不足により舞妓になれず、まかないさんとして屋形「市」で働く物語。偶然に作った料理が評価されたことをきっかけに、キヨは帰郷を免れ、舞妓たちの食事を担当する立場として新たな道を歩み始める。本作は、料理漫画の要素を併せ持つヒューマンドラマ。各話でキヨが作る料理が詳細に描写されている。巻末には再現可能なレシピが掲載され、舞妓の世界における制度や慣習、「屋形」「店出し」といった花街特有の文化が詳細に描かれている。作中に挿入される過去編では、現在の屋形「市」で女将を務める「おかあさん」の半生も描かれ、花街の歴史的背景も盛り込まれている。小学館「週刊少年サンデー」2017年5・6合併号から2025年8号まで連載。2020年に第65回「小学館漫画賞」少年向け部門を受賞。テレビアニメが2021年2月から放送。実写ドラマが2023年1月よりNetflixで配信された。