あだち充の代表作の一つ。東京都内の高校を舞台に、双子の兄弟・上杉達也と上杉和也、幼馴染の浅倉南を中心に展開する物語。明青学園高校野球部で甲子園出場を目指していた和也の交通事故死をきっかけに、野球に関心を示さなかった達也が野球部に入部。南の「甲子園に連れてって」という願いを受けて、エースピッチャーとして成長していく。本作は、野球を題材とした青春ラブコメディ。スポ根漫画とは異なる心理描写重視の作風が特徴となっている。また、セリフに頼らない演出技法が特徴的で、風景描写を用いた場面転換や、間を活かした演出により、登場人物の心境の変化や時間の経過が表現される。小学館「週刊少年サンデー」1981年36号から1986年50号まで連載。1982年に第28回「小学館漫画賞」少年部門を受賞。1985年から1987年にかけてテレビアニメ版が放送された他、劇場アニメや実写映画などに展開された。