〝新アラカン世代〟の女性に向けた訴求をお考えなら、ぜひご相談ください! 『reShine』矢島礼子編集長インタビュー
2024/06/05
年齢を意識させないエイジレスな女性、というイメージをもって作っています
矢島礼子編集長は1990年、小学館に入社。教育編集部の『幼児と保育』に配属され、4年在籍後、『女性セブン』に異動して約22年在籍。その後、ライフスタイル局の書籍編集部へ。2020年にポスト・セブン局に戻り、2024年『reShine』編集長に就任。
大人の女性がワクワクと気分が上がる、これまでにない雑誌に
2024年6月発売の『reShine』はポスト・セブン局発の〝新アラカン世代〟に向けた雑誌。仕事や育児、家事から手が離れ、自分のために時間やお金を使えるようになった60歳前後の女性をターゲットに、ファッション、美容、健康、ライフスタイルなどオールジャンルのコンテンツで様々な実例やヒントを紹介。新しい時代のアラカン女性たちが輝くための、センスとワクワクを見つけるお手本&アイデアブックです。
「今のアラカン世代は、かつての60代とは価値観もスタイルも大きく違っています。還暦だからと赤いちゃんちゃんこを着ておばあちゃんになってしまうわけではなく、人生100年時代と言われる中、前例のない60代というものを歩んでいかなくてはなりません。この世代は両極端なところがあり、私はもういいわと放棄してしまっている人もいる一方、世代として、80年代〜90年代の勢いのある時代を20代30代で過ごしてきた方々なので、まだまだいろんなことを諦めたくないという人が多いと思います。
これまでは家庭や仕事優先でやってきたけれど、これからはもっと自分自身に目を向けて、自分のことを楽しみたい。時間もお金も少し余裕が出てきたから、それをどう使って過ごしていこうかなと考えている女性たちに、行く先と可能性を示す羅針盤のような役目になれればと思っています」
第1号では大特集「大人のピンチ図鑑」として、アラカン世代のメイク&スキンケア、ヘア、ファッション、人間関係などの多種多様な悩みを取り上げました。
「それこそ図鑑のようにオールジャンルを組み込みました。私自身も、一緒に作っているエディター陣も想定読者と同世代なので、それぞれがこんなピンチもあると、この世代が直面する悩みやピンチと感じていることを出し合いました。今回取り上げたのはそのごく一部なので、この『大人のピンチ図鑑』という大特集でもまだまだネタはあり続けますし、あるいはピンチの中から特に興味をもたれたテーマに絞っていくこともできます。その辺りはこれから試行錯誤しながら、と考えています」
特集によって一つのテーマを膨らませることはあっても、雑誌としてオールジャンルを取り上げるという方向性は変わらないとのこと。
「ファッションや美容などに特化した女性誌というより、もっと雑多にいろんなものが詰まったワクワク感を与えるような雑誌、ということを意識しています。既存の〝シニア向け雑誌〟では、例えば、登場するモデルさんも全員グレイヘアだったりします。もちろんその選択も素敵ですが、今どきの60歳前後のリアルはまたちょっと違う気がするのです。『Oggi』や『Domani』や『Precious』を読んできた読者が、その上の世代になったときに何を読みたいだろうということも考えますし、若づくりということではなく、年齢を意識させないエイジレスな女性、というイメージをもって作っています」
「紙媒体であること」を活かして、この世代に刺さるアピールを
気持ちにもお金にも余裕がある新アラカン世代の読者層は、自分が欲しいと思ったものには出費を惜しみません。
「ファッションにしても、今の若い世代の〝服にお金はかけなくてもいい〟といった傾向とは違い、ブランド物を持つことで得られるパワーを経験している読者層でもあります。また、子供たちも独立しお金は子供のためにといったこれまでの制約も外れています。代理店やメーカーの方とお話させていただいても、時間やお金の使い方にも余裕が出てくるこの世代では、モノやお金が動くという感覚を持っていらっしゃるようです。そこに向けて訴求していけたらと感じます。
『reShine』でもこの世代に刺さるような商品やサービスを記事やタイアップにうまく組み込んでいきたいと思っていますので、逆に、こんなものもある、こういうことはできないか、といったご提案もいただければありがたいです。また、今のところ、6月発売号の後は12月と来年3月、9月、12月に発売する予定ですが、もし『この時期に発売があれば』といったご相談をいただきましたら、発売時期のタイミングについては、柔軟に対応させていただきたいと考えています」
コラボの付録をつけたり、サンプルを貼ったり、また雑誌媒体ならではのキャスティング力を活かして、女優やモデル、文化人などの著名人を起用したタイアップも企画できます。
「もちろんタイアップ企画もそうですし、実際、表紙やインタビューにこの方が出るのならということで、出広していただけたこともあります。これまで培ってきた経験と信頼関係をフル活用して、どういったキャスティングができるかも探っていきたいと思っています」
タイアップでは、2024年夏にリニューアルするポスト・セブン局の大人の女性向けWEBメディア『8760 by postseven』と連動させた展開も可能です。
「また、SNSではインスタをしっかり育てていきたいです。雑誌の発行が年に2〜3回なので、本が出ない期間をどう埋めるかが一つの課題ですが、機動力のあるインスタを使い、きちんと戦略を立てていこうと今考えています。誌面に載せきれない情報をどんどん投稿して、雑誌を読んでいなかった人にも、あ、このメディアは役に立つなと目に留まるようにしたいですし、エディターズチョイスのような形で商品やサービス、スポットなどを紹介して、いずれはそれをタイアップにも結びつけられるようにしていきたいです」
今後の展望としては、プレミアムな読者組織を作ることも視野に入れているとのこと。
「この層に向けた〝仲間作り〟は様々なメディアや企業からも注目されているようですが、『reShine』でも読者コミュニティを作っていきたいと思っています。50代以上に向けたイベントを主催する団体や、読者世代をターゲットとした新製品を発表されるメーカーさんからイベントのお声がけもいただいています。読者が集まるリアルイベントを開き、サンプリングやモニター企画にも取り組んでいければと考えています」
スタートしたばかりで試行錯誤中ながら、確かな手応えを感じていると矢島編集長。
「今の時代にあえて紙媒体を出すことをどう受け取られるかと思ったら、取材先や誌面に登場される方々もすごく応援してくださるんですよ。『ああ、やっぱりこの世代は紙で読みたいよね』と。雑誌から情報を得て活用して育ってきた世代なので、WEBも見るけれど、やっぱり紙の情報に愛着やなじみがある。実際に、これまでWEBに広告を出してきたけど、この層に関してはやはり紙媒体の出広も立ち返って強化していくとおっしゃる企業さんもいます。
紙の雑誌がなくなっていく時代に逆行しているようですが、この層に限っては特に、紙という可能性を閉じてはいけないんじゃないかと思いますし、紙媒体であることが『reShine』の一番の強みと言えるかもしれません。この世代へ向けての発信を考えている企業さんとご一緒に進んでいきたい、共につくっていきたいと思っていますので、ぜひお問い合わせください」
自身が読者層と合致していて、どのコンテンツも自分が知りたかったり学びたかったりしたことに直結しているという矢島編集長。企画を立てるのも取材をするのも本当に楽しく、取材先の先輩や同世代の方たちの名言に励まされ元気づけられているとのこと。そうした感覚を誌面で伝えていきたいと精力を注いでいます。多忙な中での体調管理の基本は、無理のないトレーニングで体を動かすこととお風呂。どんなに疲れて遅く帰っても、必ず湯船に浸かるようにしていて、入浴剤もいろいろ揃えているとか。日々心身を活性化させながら、矢島編集長は新しい時代のアラカン世代に向けた、これまでにない雑誌作りに意欲を燃やしています。
『reShine』2024年夏号
発売日:2024/6/13
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