小学館「Originator Profile技術研究組合」への参加について

2023/12/20

このたび、小学館は国内外のメディアや広告関連企業などでつくる「Originator Profile(OP=オリジネーター・プロファイル)技術研究組合」に加入しました。

Originator Profile技術で安全なインターネット環境を提供

OPと名付けられたこの技術は、安全なインターネット環境を提供するための仕組みで、ブラウザなどで採用される「Web 標準」を目指しています。インターネット上のコンテンツ作成者、デジタル広告の出稿元などの情報を検証可能な形で付与する技術で、信頼できる発信者を識別可能にすることで第三者認証済みの良質なメディアとコンテンツをインターネット利用者が容易に見分けられる仕組みを確立し、フェイクニュースやアドフラウドなどの氾濫を抑止することにもつながります。

Originator Profile技術研究組合は今後、慶応義塾大学サイバー文明研究センター監修の下、さまざまなステークホルダーと連携して日本国内におけるOPの仕様策定と試験実装を進め、Web標準化と社会実装を目指す取り組みを進めていきます。そして、国内での研究で得られた知見をもとに、Web技術の標準化団体である W3C(World Wide Web Consortium) などにも提案をし、世界中の人々が安心して利用できる健全なインターネットの発展に貢献することを目指しています。

Originator Profile技術研究組合の概要

設立日2022年12月15日
理事長村井純(慶応義塾大学教授)
法人組合員朝日新聞社、一般社団法人WebDINO JAPAN、ADKマーケティング・ソリューションズ、愛媛新聞社、一般社団法人共同通信社、高知新聞社、神戸新聞社、佐賀新聞社、産経新聞社、山陽新聞社、時事通信社、ジャパンタイムズ、小学館、スマートニュース、中国新聞社、中日新聞社、TBSテレビ、電通、電通国際情報サービス、日本経済新聞社、日本テレビ放送網、日本電信電話、日本放送協会、News Corp、博報堂DYメディアパートナーズ、ビデオリサーチ、福島民友新聞社、フジテレビジョン、fluct、北海道新聞社、北國新聞社、毎日新聞社、magaport、宮崎日日新聞社、Momentum、読売新聞東京本社、LINEヤフー(五十音順)

※電通国際情報サービスは2024年1月1日より株式会社電通総研に社名変更

本部所在地東京都千代田区大手町1-7-1
事業内容OP技術の開発と社会実装に向けたルール構築
組合ホームページhttps://originator-profile.org/

Originator Profile技術研究組合理事長を務める村井純・慶大教授の話

「Originator Profile(OP)技術の実用化を目指す私たちの取り組みは、2022年12月の技術研究組合設立からちょうど1年がたちました。この間、大手広告会社、通信IT大手、新聞社、放送局、通信社など、参加法人数も37にのぼり、様々な方面からご賛同いただいております。インターネットの負の側面が目立ち、大きな社会問題となる中、OP技術に対して、国内外から、より大きな関心が寄せられています。

今後もさらに多くのステークホルダーに技術研究組合に参加していただくよう呼びかけ、OP技術の実用化と社会実装だけでなく、インターネットの技術規格における国際標準化を目指していきます。

私たちが開発を進めているOPとは、デジタル化した符号でコンテンツ発信者の情報を開示することを可能にする新しい技術です。現在、実用化に向け様々な実証実験を進めています。OP技術の社会実装が実現し、メディアや広告などで利用が広がれば、健全なインターネット空間が保たれ、結果として公益性を高めることも可能です。

フェイクニュースなどの有害な虚偽情報の拡散などによってニュースの信頼性が損なわれている現状に対し、OP技術が信頼できるメディアを見分けられるようにするとともに、虚偽広告など不適切な広告が一部で目立つデジタル広告市場の健全化にも貢献することを期待しています」

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