小学生が選ぶ好きなアーティスト1位はMrs. GREEN APPLE──コロコロコミック研究所が読み解く、音楽と家庭の“共聴時代”

2025/11/19

コロコロコミック編集部によるリサーチプロジェクト「コロコロコミック研究所(ラボラトリー)」が、男子小学生を中心とした読者1,000人を対象に“音楽”に関する最新調査を実施。音楽の入り口や憧れのアーティスト、これから始めてみたい楽器、そして家庭での聴き方まで、多角的な設問を通して、令和の男子小学生たちの“音との関わり方”が見えてきました。

好きなアーティスト1位はMrs. GREEN APPLE─ビートルズもランクイン!

『コロコロコミック』2025年5月号で実施した「好きなアーティスト」調査では「Mrs. GREEN APPLE」が圧倒的な1位を獲得。テレビ・YouTube・ショート動画など、あらゆる場面で耳にするヒット曲が、小学生の「知ってる!」から「好き!」へつながっていることがうかがえます。

2位には「YOASOBI」、3位(同率)には「Creepy Nuts」「ONE OK ROCK」「SEKAI NO OWARI」と、SNSやアニメとのタイアップで存在を知る機会が多いアーティストが続き、日常のメディア環境がそのまま“音楽の入口”になっている印象です。

一方で注目すべきは、6位に「B’z」「L’Arc-en-Ciel」、9位に「ビートルズ」と、世代を超えたアーティストがランクインした点。家庭で親が流すプレイリスト、テレビ番組での特集、CMでの再使用など、子どもたちが「昔の曲」を自然に耳にする場面が増えています。かつての名曲が、令和キッズの“推し曲”として再び息を吹き返す。そんな「共聴文化」の広がりを示す結果といえそうです。

「始めたい楽器」1位はドラム──バンド人気が再燃!?

「現在習っている楽器」では「ピアノ」が最多となり、根強い人気を示しました。一方で、「これから始めてみたい楽器」を尋ねた設問では、1位に「ドラム」、2位に「ギター」がランクインするなど、回答の傾向が大きく変化しました。

ピアノに加え、バンド演奏に欠かせない楽器が上位を占めたことで、子どもたちの関心がより多様な音楽表現へ広がっていることがうかがえます。「弾いてみたい」「叩いてみたい」といった演奏への興味とともに、ギタリストやドラマーの演奏パフォーマンスの格好良さが、自発的な音楽体験への意欲として表れているようです。

家庭の音楽サブスク、利用率56.6%──“身近な音楽”の広がり方

家庭で利用している動画配信・音楽サブスクリプションサービスについて尋ねたところ、1位は「Amazon Prime」、2位に「YouTube Premium」、3位「Netflix」、4位「Spotify」と続きました。日常的に音楽コンテンツに触れられる環境が整っている実態がうかがえます。

一方で、自身のSNSアカウントを持たないと答えた小学生は75.1%にのぼり、「1日のSNS閲覧時間が0分」と回答した層も67.1%と過半数を占めました。つまり、現時点ではSNSを通じた音楽接触は限定的であり、小学生世代にとっての音楽との出会いは、依然として家庭環境が中心です。

前設問で「B’z」「L’Arc-en-Ciel」「ビートルズ」といった往年のアーティストが上位に入ったのも、こうした“家庭で流れる音楽”環境のなかで、子どもたちは自然と曲を耳にし、気づけば“耳馴染みのアーティスト” “最初のプレイリスト”ができている、とみられます。

この動きをどう読み解くかについて、コロコロコミック研究所所長・小林浩一は次のようにコメントしています。

「今回の調査から見えてきたのは、小学生の“音楽の入口”が、サブスクリプションという“新しい日常”と、家族とともに音楽を楽しむ“共聴体験”の中にあるということです。なかでも、Mrs. GREEN APPLEが1位に輝いた背景には、Amazon Primeなどで楽曲が自然に繰り返し流れる“耳馴染み効果”が大きく作用していると考えられます。子どもたちは、知らず知らずのうちに家庭内BGMから“推し”を見つけている――そんな時代が来ているのです。

一方、B’zやビートルズといったレジェンドがTOP10に入っているのは、まさに“レジェンド再評価”の兆し。紅白歌合戦、朝ドラ、ドライブ中の選曲といった“ファミリーインフルエンス”が、子どもたちの記憶に刻まれ、世代を超えた音楽の架け橋になっていることがわかります。TikTokなどSNSの影響もあるとはいえ、やはり“いちばん身近な音楽体験”――それが、子どもたちの“好き”を形づくっているのです。

コロコロコミック研究所では、こうした“家庭発エンタメ体験”をこれからも丁寧に可視化しながら、企業・自治体・クリエイターの皆さまとともに、子どもたちのリアルな感性に寄り添い、次世代の音楽文化を共創してまいります」

コロココミック研究所から次世代マーケットのリアルデータを分析

コロコロコミック研究所は、男子を中心とした小学生の“リアルな声”と“日常の変化”を可視化するリサーチ・企画プロジェクトとして2024年に発足しました(創刊555号記念号より始動)。読者アンケートの分析をもとに、誌面づくりに加え、地方創生やエデュテインメント分野での共同企画など、多角的な展開を行っています。

今回の調査では、家庭のサブスク環境が音楽との出会いを支え、そこから「好きなアーティスト」や「やってみたい楽器」への関心が芽生える――。音楽が「家族と共有する日常の一部」として存在感を増していることが見えてきました。

<アンケート調査方法>
「SNSアカウント」に関する調査
・調査期間:2024年8月9日~9月11日
・調査対象:『コロコロコミック』読者またはそのご家族
・調査機関:自社調査
・有効回答数:集計数:1000
・調査方法:雑誌のハガキアンケートおよび一部WEBアンケート

「音楽」に関する調査
・調査期間:2025年4月15日~5月14日
・調査対象:『コロコロコミック』読者またはそのご家族
・調査機関:自社調査
・有効回答数:集計数:1000
・調査方法:雑誌のハガキアンケートおよび一部WEBアンケート

■コロコロコミック公式WEBマンガサイト「週刊コロコロコミック」
https://corocoro.jp/manga

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“現在の子どものリアル”を知る調査レポートについて

小学館では、おもに男子小学生を対象とした「コロコロコミック研究所」とともに、女子小学生を対象とした「JS研究所」による意識や流行に関する調査結果を発表しています。ぜひこちらもお読みください。

JS研究所

概要女子小学生のリアルを定期レポート
ターゲット女子小学生

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