幼児のいるご家庭に広く、確実にリーチできる子育て情報誌です。 『あんふぁん』白石晴子編集長インタビュー
2024/10/21
読者に役立つ情報をより多く発信し、企業と読者や園をさらに繋げていきます
白石晴子編集長は大学時代に学生ライターを始め、複数の出版社でライター・編集に携わる。2019年より小学館の育児Webメディア『HugKum』にてフリーの編集者、2023年から株式会社こどもりびんぐで『あんふぁん』副編集長を務め、2024年4月に編集長就任。
読者アンケートをもとにした、共感と信頼を得られる記事づくり
『あんふぁん』は小学館グループのこどもりびんぐ社発行のフリーマガジン。幼稚園・こども園で配布され、先生から園児を通じて保護者に届けられます。発行部数は全国12版で約73万部、8月を除く毎月、年11回刊行の「日本で一番読まれている」子育て情報誌です。
「幼稚園・こども園の先生に配布してもらっている雑誌なので、先生の信頼を得られる内容を心がけ、巻頭特集では子育てに役立つ情報を有識者に取材することが多いです。2024年度は『ENJOY!食じかん』という年間テーマを掲げ、誌面全体で主に食に関連するものを多く取り上げています。読者の中心は30代。専業主婦の方と、パートなど何らかの職についている方のほぼ半々で、近年は働いている人がかなり増えていますね。読者の特徴としては子育てに熱心で、家事にはマイルールのようなものがあり、パパにも手伝ってもらいたいけれど、自分のルールに従ってやってほしいというようなところが見受けられます。フルタイムで働いている方より、自分の領域みたいなものを大事にされていて、家事はママ主導なのかなという部分を感じます」
人気のコンテンツは、カリスマ保育士「てぃ先生」のお悩み相談コーナーや、こどもりびんぐと小学館幼児誌編集部が共同開発したキャラクター「ポンちゃん」が登場するページです。
「保育士でインフルエンサーでもあるてぃ先生には読者からのいろんな質問に答えていただいています。またポンちゃんの読み物やぬり絵などの遊びのページは親子で楽しんでもらっているようです。あと首都圏4版と関西版についている『つくるんぱ』という紙工作の付録も人気で、園から『あんふぁん』をもらってくると子どもがまずそれを作ります、という読者の声が多いですね。『つくるんぱ』はタイアップも可能で、6月号ではテレビアニメ『ポケットモンスター』のモンスターボールのカレンダーが付録でした。この付録はダウンロードできるので、誰でも遊べます」
特集をはじめとする企画立案には、膨大な読者アンケートや生の声を活用しています。
「こどもりびんぐ社にはリサーチ事業を行う『シルミル研究所』という部署があり、一年を通して行っているさまざまなアンケート調査の結果をまとめています。どの設問にも1000人を超える回答があって。読者のママ・パパの今の考えや悩み、ニーズなどがよくわかり、幼稚園ママと保育園ママのそれぞれで集計をしているので、その違いを見るのも興味深いです。読者のインサイトが読み解けるデータは企画を考える上で大いに役立っていますし、年間の調査結果は『ママ・パパ・園児のデータBOOK』として冊子にし、ご要望のある企業さんにお配りもしています」
誌面貼付や食品関連商材を使ったレシピ紹介のタイアップが好評
タイアップで反響が大きいのはまず、誌面に商品カタログの小冊子やシール、ポスター、工作などを貼りつけて配布する「誌面貼付プロモーション」です。
「子ども用歯ブラシのタイアップページに、歯磨きができたら貼るシールとシートを貼付した企画はとても好評でした。幼稚園児くらいの子どもが大好きなシールを貼ることで歯磨きを習慣づけしつつ、商品の浸透を促すもので、3週間シールを貼ったらQRコードからごほうびのキャラクターがゲットできる。クライアントさんによると1週間ごとにアクセス数の山ができているとのこと、多くのお子さんがちゃんと取り組んでくれたことがわかりました」
食品関連商材を使ったレシピを紹介する「食育企画」や「お弁当企画」も人気です。
「ママたちはやはりレシピへの関心が高いです。食育企画は見開きで、商品を紹介するタイアップ広告と、その商品を使ったレシピを掲載する編集ページがセットになっていて、読者に好評ですし、注目度が高いのでクライアントさんにも喜ばれています。また最近は給食のある幼稚園も増えていますが、読者調査では約86%の人がお弁当を作っていて、お弁当の悩みが多い。そんなママ達の参考になるお弁当企画も人気です。こちらも見開きで、お弁当商材とともにお弁当レシピを紹介することで、活用シーンを読者に具体的に想起させることができます」
食品のほか、日用品やおもちゃなどの案件も多く、今後は年間テーマにからめたタイアップ企画も推し進めて、プロモーション効果をさらにアップしていきたいとのこと。
「年間テーマのロゴマークをタイアップにも入れて、連動感を出しつつ、訴求力を高められればと。それと子育てにつきものの悩みや迷いを解決するヒントになるような、セミナーつきのタイアップもやりたいと考えています。勉強熱心な読者が多いので、私たちが企画するセミナーに賛同してくれる企業さんとぜひご一緒したいですね」
幼稚園でのサンプリングやSNSでのプロモーション展開も
『あんふぁん』の最大の強みは何と言っても、3〜6歳の幼児のいる家庭に確実に届けることができることで、リーチが広いのも特長です。
「子どもが幼稚園から園のお便りなどと一緒に持って帰るので、親御さんにきちんと読んでもらえると思いますし、幼児のいるご家庭がターゲットの商品なら、最初からセグメントもできています。フリーマガジンは自分でお金を払って読む人だけではなく、自然と広く人の目に入り、商品の認知度アップに効果的だと考えています。またタイアップはエリアを選んで出せるので狙った地域にPRでき、地方自治体の案件も多いです。さらに、2023年から年4回『園ふぁん』という幼稚園・保育園・こども園の先生向けの冊子も出していますから、先生にアピールしたいものがあれば、ぜひそちらをご活用いただければと思います」
また、幼稚園でのサンプリングや、公式Web「&あんふぁん(あんど あんふぁん)」でのタイアップ、インスタグラマーを使ったプロモーション展開なども可能です。
「シャンプーや日焼け止めなど親子で利用できる日用品や食品、飲料、調味料などのサンプリングはすごく人気があるんです。サンプリングも先生から手渡されるので信用がありますし、商品のアンケートが取れたりもしますから、ご要望は多いですね。Webでは、小さいお子さんがいる公式ブロガー『&ブロガーズ』145人(2024年8月現在)や公式インスタグラマーを約700人抱えていて、商品モニターが可能です。最近は商品をSNSから広げたいというクライアントさんも多く、問い合わせも増えています」
今後の展望としては、伝統行事にまつわる企画に力を入れたいとのこと。
「親から子へ行事を伝えるのは、子育てに大切なことだよねと編集部で話しているんです。親になって行事の大切さに気づくというか、雛祭りにはちらし寿司を作ろうとか、子どもがいることで行事に目を向けることは多いですよね。行事には行事食があり、それを突き詰めるとおせちが一番の柱なのではということで、『あんふぁん』と姉妹誌の『ぎゅって』の共同監修で『親子おせち2025』を出すことにしました。親御さんのほうもおせちの伝統品目の意味やいわれを知っていそうで知らなかったりするので、付録で各品目のいわれを記したピックや、いわれを詳しく説明したお品書きをつけています。また今後誌面でも行事に関する企画を増やしたいと思っています」
犬好きで、現在3頭飼っているという白石編集長。自身が子育てを卒業後、同年代の友人知人にも犬を飼う人が増え、今では犬のコミュニティが充実。犬を散歩させている者同士が出会うと自然と挨拶したりすることから近所付き合いも広まって、コミュニティのLINEグループは百何十人もいるとのこと。そんな犬のコミュニティを楽しみながら、読者に役立つ情報をより多く発信し、企業と読者や園をさらに繋げていきたいと、白石編集長は熱意を傾けています。
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