上半期ミステリ-売上ランキング第 1位獲得の辻村深月『ファイア・ドーム』、梯久美子氏、河合香織氏による書評を特設サイトで特別公開!
2026/07/28

「噂」を描いた物語を、二人のノンフィクション作家が読み解く
2026年6月5日の発売以来、大きな反響を呼んでいる辻村深月デビュー22周年記念作品『ファイア・ドーム』(上・下)。同月20日には、三省堂書店調べ「2026年上半期ミステリー売上ランキング」で第1位を獲得しました。
現在、特設サイトでは、 ノンフィクション作家・梯久美子氏、河合香織氏による書評を特別公開しています。
執筆開始から7年。辻村深月が「噂」をテーマに描いた長編ミステリーを、数々の事件や人々の人生を取材してきた二人のノンフィクション作家はどう読んだのか。それぞれの視点から作品の核心に迫ります。
『ファイア・ドーム』特設サイト:
『ファイア・ドーム』(上・下)とは
辻村深月のデビュー22周年記念作品として、2026年6月5日に上下巻で発売。文芸誌「STORY BOX」での4年にわたる連載を経て、さらに3年をかけて改稿。7年の歳月を費やして完成した長編ミステリーです。

著者:辻村 深月
2004年6月5日、「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞を受賞。18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞第1位。『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『朝が来る』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『嘘つきジェンガ』『この夏の星を見る』など著書多数。

『ファイア・ドーム』上
人はなぜ大きな事件に魅了されてしまうのか
噂は、軽薄な娯楽だ。
25年前、平穏だったはずの地方都市は、百貨店受付嬢誘拐殺人事件の発生、その報道により揺り動かされ、「噂」という大量の炎が、加害者のみならず被害者にも降り注ぎ、燃えさかった。ようやく静けさを取り戻したかに見える町に燻り続ける因縁が、いま新たな事件を呼び起こす――。
「もう言われてるよ! どうせ、親が殺したんだろうって!」――本文より

『ファイア・ドーム』下
お前の家は、人殺しだ。
真実を知っても、人は忘れていく。
25年前の夏、この町には炎が降り注いだ。百貨店受付嬢誘拐殺人事件という、身近で突然起こった全国レベルのニュースを、誰もがいつまでも終わらせたくなかった。傷ついた人をさらに傷つけてしまった土地に、事件の火の粉は、まだ残っている。夏の日、写生遠足の帰りに姿を消した少年は無事に帰ってくるのか? 25年前の事件には、「まだ明かされていない」事実が本当にあるのか?
「病気なんかで、死ねると思うな」――本文より




