「コト消費」が、より世界観重視に変化――JS研究所が読み解く“求められるテーマパーク”の新基準

2025/12/11

『ぷっちぐみ』『ちゃお』編集部によるリサーチプロジェクト「JS研究所」が、女子小学生(JS)を対象に「テーマパーク」と「好きなキャラクター」に関する最新調査を分析。2つの調査結果の照合から、JSの“行きたい場所”と“推しキャラ”の関係性が浮かび上がりました。

女子小学生が“今いちばん行きたい”のは「ちいかわパーク」

多彩なアトラクションを楽しめるテーマパークは、JSにとって憧れの場所。JS研究所では今回、『ちゃお』読者を対象に「これまでに行ったことがあるテーマパーク」と「行ってみたいテーマパーク」の2つの調査を実施しました。あわせて「好きなキャラクター」調査の結果も参照し、JSが“どんなテーマパークを求めているのか”を多角的に分析しています。

「行ったことがあるテーマパーク」では、1位「東京ディズニーランド/シー」、2位「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」、3位「サンリオピューロランド」という結果に。全国的な知名度を持つ大型施設が、そのまま訪問経験のランキングに反映されました。

一方、「行ってみたいテーマパーク」では、注目すべき動きがありました。1位となったのは、2025年7月に池袋サンシャインシティにオープンした、ちいかわの世界に入り込める体験型施設「ちいかわパーク」。

「東京ディズニーランド/シー」「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」「サンリオピューロランド」の定番テーマパークはすでに行ったことがあるため、新施設である「ちいかわパーク」に興味・関心が集まったと考えられます。

好きなキャラ×テーマパーク――JSがテーマパークに求めるポイントが変化

「好きなキャラクター」調査では、1位「シナモン」、2位「クロミ」、3位「ちいかわ」という結果に。サンリオキャラクターが強さを見せる一方、「ちいかわ」がJSの間で確かな支持を集めています。

こうしたキャラクター人気は、テーマパークの楽しみ方にも影響を与えているようです。「テーマパークで一番楽しいこと」を尋ねた設問では、1位「ジェットコースターに乗れる」、2位「いろいろなアトラクションがある」などアトラクション派が上位を占めた一方で、3位「キャラクターに会える」、4位「グッズやおみやげが買える」といった、世界観に浸る体験を重視する回答も多く見られました。

実際、「行ってみたいテーマパーク」1位となった「ちいかわパーク」は、大掛かりなアトラクションこそないものの、展示・ゲーム・ショップを通じてキャラクターの世界を体験できる施設です。

好きなキャラクターと同じ空間に身を置き、カチューシャやグッズを身につけて世界観の中で遊ぶ。JSにとって、テーマパーク選びの基準が「どれだけキャラクターの世界に入り込めるか」=没入感重視にシフトしつつあることがうかがえます。

“乗る”から“浸る”へ。世界観に浸れる場所が心をつかむ

今回の調査からは、テーマパーク選びの基準が「アトラクション中心」から、「キャラクターの世界に浸れる体験」へ広がっている様子がうかがえました。こうした変化をどう捉えるべきかについて、『ちゃお』編集長は次のようにコメントしています。

「今回のアンケート結果を拝見して、子どもたちの“好き”や“行きたい”がとてもリアルに伝わってきて、ワクワクしました。
東京ディズニーランド・シーはもちろん、ちいかわパークが『行きたいテーマパーク』の1位というのは、今の子どもたちがキャラクターの世界観そのものに浸る体験を大切にしている証拠です。JSたちにとってキャラクターがすごく大切になっています。
好きなキャラクターでは、シナモン、クロミ、ちいかわが大人気! JSたちがルックスのかわいさはもちろん、ストーリーやキャラクターの特性もよく吟味していることを感じます。
『ちゃお』としても、物語の世界観をしっかり届けて、読者のみんなが心から“入っていける場所”をこれからも作っていきたい、とあらためて思いました」

JS研究所から次世代マーケットのリアルデータを分析

JS研究所は、2022年に小学館の『ぷっちぐみ』『ちゃお』編集部が共同で立ち上げたリサーチプロジェクトです。毎月5,000通を超える読者アンケートを定量・定性両側面から分析し、女子小学生の価値観や行動をリアルタイムで可視化しています。誌面づくりだけでなく、企業との共同調査やコラボ商品開発、イベント企画などへの活用も期待され、次世代マーケットの生データを扱うプラットフォームとして注目を集めています。

今回の調査では、キャラクターとの出会い方やテーマパークの楽しみ方が多様化するなかで、女子小学生の“好き”を受け止める場所もまた進化していることが見えてきました。JS研究所では、こうした子どもたちの価値観の変化をこれからもていねいに可視化し、読者のリアルに寄り添う企画づくりにつなげていきます。

<アンケート調査方法>
「テーマパーク」に関する調査
・調査期間:2025年8月1日~9月2日
・調査対象:『ちゃお』読者またはそのご家族
・調査機関:自社調査
・集計数:1,000
・調査方法:雑誌のハガキアンケート

「好きなキャラクター」に関する調査
・調査期間:2025年5月1日~6月2日
・調査対象:『ちゃお』読者またはそのご家族
・調査機関:自社調査
・集計数:500
・調査方法:雑誌のハガキアンケート

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“現在の子どものリアル”を知る調査レポートについて

小学館では、女子小学生を対象とした「JS研究所」とともに、「コロコロコミック研究所(ラボラトリー)」による、おもに男子小学生を対象とした意識や流行に関する調査結果を発表しています。ぜひこちらもお読みください。

コロコロコミック研究所

概要男子小学生のリアルを定期レポート
ターゲット男子小学生

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